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今さら聞けない【ジェネリック医薬品】とは?

薬局に行くと「ジェネリックにしますか?」なんて薬剤師に聞かれ、よくわからないので断った経験のある人もいるのではないでしょうか。ジェネリックの方が安いイメージはあるけれど、子供にジェネリック医薬品を飲ませてもいいのでしょうか?今さら聞けない【ジェネリック医薬品】について詳しく説明します。

ジェネリック医薬品とは?

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ジェネリック医薬品とは、簡単に言うと、『特許の切れたお薬』のことをいいます。
特許は切れているのですが、
① 効果
② 品質 
③ 安全性
ともに特許の切れていないお薬、つまり新薬(先発医薬品)と同等のお薬です。
ジェネリック医薬品は、厚生労働省の認可を受け、国の基準と法律に基づいて製造・販売されています。

ジェネリック医薬品のもう一つの特徴は、新薬に比べて安く購入することができる点です。
新薬の開発には、9~17年の歳月と数百億円以上の費用がかかると言われています。
莫大な費用と歳月をかけて開発された新薬は、特許によって開発した製薬会社が独占的に製造・販売するのですが、特許期間が切れれば、その薬は国民の共有財産となり、他の製薬会社が製造・販売しても良くなります。
特許期間を過ぎたジェネリック医薬品は、新薬のように一から開発をしなくてもいいため、開発費が少なく済み、よって価格も安く販売することができるのです。

ジェネリック医薬品と新薬のちがい

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薬の効果や品質、安全性は新薬と同等のジェネリック医薬品ですが、全く同じというわけではありません。
ジェネリック医薬品は、有効成分は同じなのですが、添加剤が異なる場合があるのです。
添加剤というのは、お薬を溶けやすくしたり、安定させたりする成分のこと。
新薬で苦くて飲めなかったものを、ジェネリック医薬品の開発段階で添加剤を変更し、飲みやすいものにしたり、湿布などの貼り心地を向上させたりします。
有効成分の種類と量、効果は同じなのですが、錠剤からカプセルに形状が異なったり、色や味、香りが新薬とは違うものもあります。
また新薬とは違うお薬ということで、同じ有効成分ですが、名称も違ってきます。

ジェネリック医薬品の普及率

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厚労省の調べによると、2014年での日本のジェネリック医薬品の普及率は、52%です。
同年のアメリカは92%、ドイツ83%、イギリス73%、フランス64%と、欧米に比べ日本はジェネリック医薬品があまり浸透していません。
欧米は日本に比べて医療費がとても高額なので、率先して低価格のジェネリック医薬品を使用するのですが、日本の健康保険はとても充実しており、自己負担額が低いため、なかなかジェネリック医薬品を使用する人が増えません。
しかし超高齢社会となった今、日本は医療費がとても高く、税金だけではまかないきれないため、国はジェネリック医薬品の普及を推進しています。
政府は2017年の間に、70%の普及目標を掲げているそうです。
できるだけ安いジェネリック医薬品を使用し、医療費を少しでも抑えたいのです。

ジェネリック医薬品のデメリット

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同じ有効成分なのに低価格で、新薬に比べて飲みやすく再開発されているジェネリック医薬品。
国も使用を薦めているけれど、デメリットは全くないのでしょうか。
ジェネリック医薬品は、製薬会社での「有効性試験」はありますが、「安全性の試験」が残念ながらありません。
もちろん安全性の確認された添加剤を使用しており、厚労省も承認しているのですが、薬によっては薬効に違いが出るため、ジェネリック医薬品に変更しない方がいいと言われているものもあります。
医師が処方する処方箋には、ジェネリック医薬品への変更がOKかどうかきちんと記入されていますので、薬剤師と相談して、問題なければジェネリック医薬品を使用してください。

 


家庭の医学第3版 オールカラー版 [ 川名正敏 ]
知っているようで意外と知らない【ジェネリック医薬品】。病院でも薬局でも薦められるけど、子供に飲ませてもいいか迷ってしまいますよね。処方箋にジェネリック医薬品への変更がOKかどうかは、きちんと記載されており、医師の指示に従って、問題なければ安心して使用することができます。少しでも医療費を抑えるためにも、使用していきたいと思います。
この記事を書いた人
MAKOMI

4歳になる娘を持つママです。子育てを始め、読書レビュー、ファッション等、多方面で執筆中。面白いネタを探して、日々アンテナを張って生きてます!

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