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インフルエンザワクチン乳児に効果希薄! 慶応大チームが発表

1歳未満の赤ちゃんにインフルエンザの予防接種を打たせてもいいのか、涼しくなってきましたし、そろそろ考え始めるお母さんも多いですね。
このたび、インフルエンザの予防効果について、慶応大の研究チームが、乳児と中学生には発症防止効果が低いことを発表しました。
このニュースが出て筆者も飛びついたのですが、小さい赤ちゃんのいるご家庭では、とくに気になる話題ですね。
そこで今回は、この情報についてわかりやすく説明し、どう対応をすればいいのかをお話したいと思います。

気になる研究成果の内容とは?

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さる8月28日に、インフルエンザのワクチンを接種しても、生後6~11ヶ月の乳児と、13~15歳の中学生には、発症防止効果が“低い”との研究結果を、慶応大の研究チームがアメリカの科学誌PLOS ONEに発表しました。
4727人の小児を対象とした調査で、これは世界的に見ても例のない大規模な調査になったそうです。

研究チームは2013年11月~14年3月まで、38度以上の発熱があって受診した生後6ヶ月~15歳までのデータを分析しました。
インフルエンザの感染の有無とワクチン接種の有無を調べ、「A型」「B型」などインフルエンザの型ごとに発症の防止効果を計算したそうです。
その結果、生後6~11ヶ月では、A型の発症防止効果が、全く効果がないわけではないが、他の年齢と比べて低いことがわかりました。
また13~15歳にいたっては、A型もB型も効果が低いことが認められました。

インフルエンザワクチンとは?

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インフルエンザワクチンとは、インフルエンザのウイルスを発育鶏卵に接種して増殖させ、精製、濃縮し、不活化させた予防ワクチンです。
卵による増殖が、赤ちゃんの卵アレルギーに関係するのも、ワクチン接種を迷われる理由のひとつですね。
このワクチンは、感染を予防する効果はありません。
感染したときに、発症と重症化を抑える効果が見込めるワクチンなのです。
はしかや風疹などとちがって、100%の効果が見込めないのも特徴です。
ですが、乳幼児や高齢者は抗体ができにくく、流行ウイルスの型が毎年変わるため、接種が必要とされているのです。

乳児にはワクチンの防止効果が低い

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残念ながら乳児に対しては、ワクチンの防止効果が低いと認められたのですが、直接的な効果が低いとしても、親や兄弟といった家族などがワクチン接種をすることで、間接的に発症を予防できると言われています。
また乳児本人が予防接種をしておけば、かかった際の重症化を防ぐことは確実にできます。

乳児に対しては、先にも話しましたが、卵アレルギーも懸念材料のひとつになってきます。
離乳食で卵を食べたことのない赤ちゃんには、ワクチンの接種は避けるべきですし、卵アレルギーが認められた場合も、打つことはできません。

研究結果は、あくまで研究結果です。
人数という観点から、乳児には接種をしても、「効果が認められた割合(人数)が低かった」ということなので、卵アレルギーの配慮があれば、接種をしてもそのメリットはあると思います。
ちなみに筆者の娘(現在3歳)は、インフルエンザ流行時期に離乳食を始めたばかりだったので、0歳でのワクチンの接種は見合わせました。
できるだけ外出しない、親が接種して発症を防ぐなどの対策を取り、娘の感染を予防しました。

逆に言えば、1歳~小学生には効果があるワクチン接種!

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研究結果から、1歳以上の小児にはインフルエンザワクチンの効果があると認められました。
チーム代表の菅谷憲夫・けいゆう病院感染制御室部長も、「小学生ぐらいの小児は積極的にワクチンを打ったほうがよい」と言っています。
未満児の接種を迷われているお母さんも少なくないと思いますが、今年からは接種しても、その効果は認められるというわけです。

厚生労働省の発表によれば、2015年度の流行型は、A亜型(平成21年に流行した新型と同じ)、A亜型(香港型)、B型の3つだそうです。
10月に入れば、予防接種可能な病院も出てきますので、早めの防止対策をとってあげるのがいいでしょう。
いかがでしたか?
今回は研究結果を話題のひとつとしてお話しました。
インフルエンザ発症予防は、ワクチン接種だけではありません。
日々の手洗い、うがいはもちろん、健康的な食生活、規則正しい生活など、予防策はたくさんあると思います。
あくまで研究結果としてとらえ、最終判断は家族で相談して決めるのがいちばんです。
この記事を書いた人
MAKOMI

4歳になる娘を持つママです。子育てを始め、読書レビュー、ファッション等、多方面で執筆中。面白いネタを探して、日々アンテナを張って生きてます!